roobanonagekiのブログ

それでも生きていくのです

思い出す事 娘と犬


下の娘が小学校四年生に描いた紙芝居の一部



下の娘が小学校低学年の頃、

拾ってきた犬を飼いたいと言ってきた。

狭い近隣との境、鳴かれたら困るし、私も動物は苦手だったから却下した。


そしたら、

娘は巻紙に訴状なるものを書いてきた。

当時義父が毎日見ていた、時代劇の影響だと思う。

 駄目とは言わせぬ

 いやとは言わせぬ

 絶対に飼いたい


 と書いてあった。

笑えるセリフまわしだった。

しかも、中庭に土下座し、遠山の金さんのお

白砂状態で懇願してきた。


仕方なく承知した。

名前はアッキーだった。

娘はアッキーと山を駆け回り、

義父の収穫した野菜を一緒に運び、

大切な家族となった。

私も知らぬうちに、情が移ってしまった。


しかし、別れは娘が中学一年生の時にやってきた。

アッキーはフィラリアに罹り、

容態が悪化してしまった。

薬を飲ませたが、衰弱していった。


娘は弱ったアッキーを見て、

泣きながら、

マウスtoマウスをやり出した。

私は止めた。

あんたが病気になってしまう!

犬の口の形では、無理!

と叫び、必死に阻止した。


娘は止めなかった。


でも、動かなくなったアッキーを見て、

号泣した。


寒い寒い秋の日。


二人で庭を掘って

埋めた。

アッキーが寒くないように、落ち葉を掻き集めて、落ち葉の布団をかけた。


アッキーの首輪と

何本かの毛が

今でも我が家には残っている。


娘の子に見せたら、

フーンと言っていた。


落ち葉を見ると、思い出す

埋葬の日。